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活動内容

役員研修

【年度】2024年度

役員視察会

開催日: 令和6年9月12日(木)~9月13日(金)
視察先: 東日本大震災・原子力災害伝承館、震災遺構 浪江町立請戸小学校
東京電力廃炉資料館、東京電力福島第一原子力発電所
参加者: 30名

 2011年3月11日に発生した東日本大震災から13年半経過しておりますが、震災の記憶や教訓を風化させないため震災関連施設と廃炉作業が進む福島第一原子力発電所の現状を視察しました。

〇東日本大震災・原子力災害伝承館、震災遺構浪江町立請戸小学校

 原子力災害伝承館では、地震・津波・原子力発電所事故発生当時の映像とアニメーションを効果的に組み合わせた映像により、「災害の自分事化」、「福島の経験と教訓の未来への継承」というメッセージを私たちに伝えていました。各展示コーナーは、平穏な暮らしを一変させた地震と津波、それに続く原子力発電所事故の発生を受けて、人々はどのように行動したのか。震災前、震災当時、震災直後の状況など様々な資料・証言・事故調査の記録から、複合災害の始まりを克明に描き、人々の思い、そして逆境を乗り越え、復興に挑戦する姿が紹介されておりました。また、15mを超える津波に襲われながら、先生の的確な避難指示などにより犠牲者を出すことのなかった請戸小学校では、津波被害の跡形が保存されており、津波災害の脅威をまざまざと目の当たりにしました。この請戸小学校は、過去から学び、未来へとつなげるため「震災遺構 請戸小学校」として保存されております。


〇東京電力廃炉資料館、福島第一原子力発電所

 廃炉資料館は、発電所周辺地域をはじめとした福島県民や、国内外の方々に、原子力事故の事実と廃炉事業の現状等を確認いただく場として設置され、館内では原子力事故を振り返り、その反省と教訓を伝えるとともに、廃炉事業の全容と最新の現場の状況が伝えられております。
 この資料館で各種資料などの説明を受けた後、復興事業が続く地域の状況を車中から見ながら、福島第一原子力発電所に向かいました。発電所では3月11日における津波の状況と設備の被害状況、そして廃炉作業の現況について説明を受けた後、各人に個人線量計が貸与され、構内バスで発電所構内を視察いたしました。発電所構内は、当初は放射線管理区域として厳重に管理されておりましたが、現在では構内の除染作業も進んだことから1号機から4号機を見下ろすことができるブルーデッキに降車することができ、水素爆発による瓦礫等が当時のまま残る1号機や廃炉作業の続く各号機の現状を実際に目にすることができました。また、同じく降車することができたグリーンデッキでは、本年2月に役員懇話会で講義を受けたALPS処理水について、実際の設備を見ながら海洋放出までの処理過程などについて説明を受け、放射性物質の濃度が国の基準値を満たすまで再浄化処理を実施していることなど、安全確保に向けた取り組みについて理解することができました。
 構内視察後、個人線量計で放射線被ばく量を確認することができました。その数値は歯科撮影と同じ程度の0.01mSvであり、安全面についても実際確認することができました。

 2日間の視察では、東日本大震災と原子力災害の状況と復興に向けた取り組み、そして福島第一原子力発電所の被害状況と廃炉作業の現状ついて、自らの目で見ることにより理解が深まった視察会であったと思います。今後は1日も早い福島の復興と、長期間となる廃炉作業が安全で順調に進むことを願うばかりです。
結びに、本視察会に際して大変お世話になりました関係者の皆様に心より厚くお礼申し上げます。


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